インハウスな日々

ある企業内弁護士の備忘録です

2020-01-01から1年間の記事一覧

佐藤友哉「ベッドサイド・マーダーケース」(2013年、新潮社)

2020年16冊目。荒唐無稽で、自分にはわからない作品だった。 鏡家サーガは好きなんだけど、自分が年をとったのか。

荒木飛呂彦「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」 (2011年、集英社新書)

2020年15冊目。 ジョジョの荒木飛呂彦による、ホラー映画論。ジョジョの「奇妙」な世界を作り上げる作者が、どのような目でホラー映画を見ているかがわかる一冊。 例えホラー映画をほとんど見たことがなくても楽しめるのは、その着眼点を知ること自体が満足…

レイモンドカーバー(村上春樹訳)「愛について語るときに我々の語ること」(2006年、中央公論新社)

2020年、14冊目。この作家の本は始めて読みました。短編集です。 奇妙なのになんとも言えない読後感を与える話ばかりで、不思議な魅力を感じました。 あまり、今まで読んだ本で似たような本は思いつきません。それだけ、独特のの魅力があるなのだと。他の作…

なぜ改正民法に対応していない契約書が示されるか

備忘メモです。 なぜ、2020年4月1日は来ているのに、相手方から改正民法に対応していない契約書案がでてくるのか。そもそも、改正民法に対応していない契約書を結ぶリスクは ①当該契約に関して何らかのトラブルが生じ ②そのトラブルが改正内容に関するトラブ…

綾辻行人他「自薦 THE どんでん返し」(双葉文庫、2016年)

2020年、13冊目各作家の発表済み作品から「どんでん返し」の短編を集めたアンソロジー。 執筆陣は推理小説家ばかりだが、そこはアンソロジーということもあってか、色々な変化球を織り交ぜた内容になっている。各短編はどれも50頁前後なので、隙間時間の読書…

気がつけば非常事態

3ヶ月前は、「仕事にも関わってきそう」という認識でした。(たぶん、世間の感覚も似たようなものだったのだろうと思います。 mimizuku18.hatenablog.com 気がつけば在宅勤務がはじまり、同僚とも直接会話したのは一ヶ月前…?となってしまっています。 なん…

西澤保彦「逢魔が時 腕貫探偵リブート」(2019年、実業之日本社)

2020年、12冊目。腕貫探偵シリーズ。 作者のいちファンとして読了。 ファンじゃないなら読まなくていいと思います。

契約書修正コメントの実務

企業と企業が契約内容について交渉する場合、いきなり法務同士が顔を突き合わせることはまずありません。 大抵の場合は契約書本文に修正履歴をつけて修正し、Word(一太郎を使っている法務部は皆無であろう)のコメント機能か【】を使って修正の理由や趣旨を…

ジェリー・トナー他「奴隷のしつけ方」(ちくま文庫、2020年)

2020年、11冊目。古代ローマ人からみた奴隷の管理法を真面目に?紹介する本。奴隷の買い方から活用の仕方、管理の仕方から解放の仕方まで。 「奴隷を管理する方法なんて勉強しても意味ないです。」などと思うなかれ。本書は、「労働者をマネジメントするとき…

藤井青銅「教養としての「国名の正体」」(柏書房、2019年)

2020年、10冊目。国名の由来のトリビア集。 一つ一つは面白いのだけど、通読するほどの魅力もなく…。 使い勝手が難しい辞書という感じでしょうか。

ゴールデンウィークのおすすめ漫画

家にこもりきらなければならないゴールデンウィーク…。 せっかくだからオススメの漫画を紹介します。 電子版なら家でも買えますし。○プラネテス/幸村誠(全4巻) 宇宙空間に漂うゴミの回収業者を営みながら分不相応な夢を抱く主人公を中心に描かれる社会人3…

今村昌弘 「屍人荘の殺人」(東京創元社、2017年)

2020年9冊目。久しぶりにミステリ読みました。 評判も良いし、期待しながら読みましたが、期待を上回る出来で驚くばかり。設定自体は山口雅也の某作品を思い出しましたし、ミステリと他ジャンルの掛合わせという意味では西澤保彦を思い出しましたが、いろい…

サッカーがない生活

サッカーが日常から消えて、もう2ヶ月になろうとしている。 週末になれば国内、国外のリーグを見て、酒を飲んで寝るのが日常だっただけに、かなりこたえている。3.11の時も、少しの間サッカーが失われた。 あのときは復興支援マッチが開催されたし、カズが完…

近所の公園にて。 人影もまばらだった。

本間祐「超短編アンソロジー」 (ちくま文庫、2002年)

2020年8冊目。数文字(!)から、長くても数百文字の超短編小説を古今東西95編集めたアンソロジー。収録作品に短いこと以外の共通点は無いのだが、不思議と似たような読後感を持つ作品が多いことに驚く。 短さゆえに想像力を掻き立てることに重きを置いた作…

身元保証に思うこと

目前に迫った民法改正で、身元保証契約も見直しを迫られている(すでに時期的に間に合わないところも多そうなので、「迫られていた」が正しいのかもしれない)。 改正内容の詳細については、今更紹介するまでもないことだろうし、巷に溢れる文献に当たるほう…

サッカーのない週末

個人的に、今回の騒動で思い出すのは2011年の震災なのだけど、あの時、勇気をくれたのはサッカーだった。 www.footballchannel.jp サッカーファン以外で覚えている方がどれだけいるかはわからないが、震災後わずか18日で開かれたチャリティマッチ(日本代表…

コロナ、コロナ、コロナ…

コロナ、コロナ、コロナ……。寝ても冷めてもコロナ一色になってしまった。 一昨日の「要請」をうけて、勤務先も対応に追われているし、色々と影響も出ている。少なくともここ数十年でこの国が経験していない事態に陥るなかで、走りながら対応していかなければ…

Jリーグ延期という衝撃

先週末に開幕したばかりだというのに、ファンとしては衝撃的なニュースが飛び込んできた。 www3.nhk.or.jp いよいよ民間も対応フェーズに入ってきたということを実感させるニュースだった。 国の専門家会議でこの1、2週間が感染拡大を抑えることができるか…

佐々木常夫『部下を定時に帰す仕事術』(WAVE出版、2013年)

2020年7冊目。東レ㈱の管理部門出身の著者が、毎日18時に帰るために実践していた仕事の方法論をまとめた著者。管理系の部門におられた方ということもあってか、法務の仕事に通じる部分も多い。 「相手が何を求めているか確認してから仕事に取り組め」「口頭…

春の気配

近所の公園を散歩していると、梅が綺麗に咲いていました。冬が来た、という実感もきていませんが、春が来つつあるようで。 世間はコロナ一色という感じで、景気を見ても一向に春が来そうにないのがなんともなんともではございますが。。

契約書レビューを修習でやってほしかった、とはあまり思わない

久しぶりに仕事のない土曜日のお昼過ぎ、契約書レビューを修習でやってほしかった、という趣旨のツイートが流れてきました。僕が修習生だったときは、確か民弁の集合で触った(本当にこの表現がぴったしくる程度に触っただけです)記憶があります。契約書レ…

村上春樹「約束された場所で underground2」(文春文庫、2001年)

2020年6冊目。村上春樹による、オウム真理教信者・元信者へのインタビュー集。インタビュー内容は意外なほど軽いものが多かった。一人の信者から見るとそんなものなのかも、と思う。 意外なほど普通の人が多く、でも、少し変わった人が多い。自分もそのうち…

メダカ日記⑤

今日もかわいい。

筬島・島田他「メーカー取引の法律実務 Q&A」(商事法務、2020年)

結論からいうと、メーカーの法務担当者であれば購入する価値がある。大いにオススメしたい。本書は「メーカー取引のさまざまな場面で生じうる実務的な法律問題をアトランダムに拾い上げ、回答を試みるものである」(はしがきより)。 契約書のレビューや、コ…

コロナウイルスと法務

ここ2週間ほどはニュースを見る余裕もあまりなかったが、コロナウイルスに関する情報は仕事をしてても入ってくる。 というか、仕事に関わってきそうな勢いである。「中国出張は控えるように」くらいだとまだ平和なもので、ここからしばらく時間がたてば「発…

メダカ日記④

今日も癒やされる

他人事

少し前、一緒に仕事をした人が自分の仕事を他人事のように扱っていたことがあった。リスクを指摘すると「なるほど」といい、この条件なら呑めると思うというと「なるほど」という。そして「上司と相談すると、〇〇と言われました」などとのたまう。 伝書鳩に…

更科功「絶滅の人類史 なぜ「私たち」が生き延びたのか」(NHK出版新書、2017年)

2020年5冊目。なぜ、ヒトは他の動物と違うのか。 なぜ、ヒトに似た動物はいないのか。 なぜ、ヒトは二足歩行を始めたのか。小学生か中学生のころに抱いき、大人になっても謎のままになっていたが、この本は一応の答えを教えてくれる。ヒトがチンパンジーと別…

米澤敬「はかりきれない世界の単位」(創元社)

2020年4冊目。日光のなかに浮遊する塵の量や、猫がひと跳びする距離…様々な単位を紹介するオシャレな本。 ふっとした息抜きや、プレゼントに。