インハウスな日々

ある企業内弁護士の備忘録です

ジェリー・トナー他「奴隷のしつけ方」(ちくま文庫、2020年)

2020年、11冊目。

古代ローマ人からみた奴隷の管理法を真面目に?紹介する本。

奴隷の買い方から活用の仕方、管理の仕方から解放の仕方まで。
「奴隷を管理する方法なんて勉強しても意味ないです。」などと思うなかれ。本書は、「労働者をマネジメントするときのぶっちゃけ話を、古代ローマテイストのオブラートに包んだ本」だ。
実際、奴隷を労働者、主人を経営者に置き換えて読めば、チームマネジメントの指南書に早変わりする(それだけではないが)。

以下は印象に残ったフレーズ
・奴隷はまず奴隷という身分になれさせなければならない
・奴隷に必要なのは仕込むこと
・奴隷にはそれまで崇めていた神々を無理ににでも忘れさせ、あなたの家の守護神を拝むようにさせることだ
・奴隷の中でも上に立つ者たちには特別な報酬を与えて士気を高め、一層仕事に精を出すよう後押しするといい…。好みの女奴隷と一緒に住まわさてやるがいい
・うっかり奴隷を打ってしまった場合…相手に苦痛を与えたあなたの手にすぐその場で唾をかければ、相手の気持ちも和らぐそうだ。

かなりオススメです。