インハウスな日々

ある企業内弁護士の備忘録です

趣味の読書

田口俊樹『日々翻訳ざんげ エンタメ翻訳この四十年』(2020年、本の雑誌社)

2021年13冊目。 翻訳者のエッセイ。翻訳者の世界の一端を覗くとともに、一応「言葉」でメシを食べている者として勉強になる点、トリビア的な点もあり面白かった。 結構、法律書面のドラフトと共通するところがあるもんだ、と感じました。おすすめです。 特に…

法月綸太郎『しらみつぶしの時計』(2013年、祥伝社文庫)

2021年、12冊め。 氏の短編集には信頼をおいているものの、今ひとつ。 雑多な印象を拭えなかった。 ベストは「ダブル・プレイ」

野村克也『野村ノート』(2009年、小学館)

2021年、11冊目。 今更ながら読みました。 結構、古風なところがあると思ったり、現代の仕事論に通じそうなところもあるなと思ったり。

倉知淳『作家の人たち』(2021年、幻冬舎文庫)

2021年10冊目。 全然本が読めてなかったなかで、作家の内輪本。 印税のリアルを描く「夢の印税生活」、出版不況の中て売り上げを伸ばすラノベ業界を皮肉った「らのべっ!」など、某業界の某系統の事務所への批判を見ているような……。 作家になっても会社員か…

山里亮太『天才はあきらめた』(2018年、朝日新聞出版)

2021年9冊目。人気芸人、山里亮太の自叙伝。これを読んで、山里亮太が努力の人だとの感想を抱いた方がいるらしいが、とんでもない。 これだけのエネルギが体の内側から湧いてくることが凄い才能だと思う。芸人に興味がある方にはオススメ。

佐々木健一『雪ぐ人 えん罪弁護士 今村 核』(2018年、NHK出版)

2021年8冊目。 NHKで放送されたドキュメンタリーの書籍化。今村核弁護士への密着。 ドキュメンタリーも面白かったが、書籍も面白い。僕なんかが言うのはおこがましいけれど、刑事弁護に取り組む先生の凄さが伝わってくる内容なので、逆転裁判とか好きな人に…

佐藤 比呂志『巨大地震はなぜ連鎖するのか 活断層と日本列島 』(2016年、NHK出版新書)

2021年7冊目。 先日の地震を受けて。 2016年の熊本地震直後にかかれた本だが、とりあえず西日本も南海トラフ地震が起こるまで地震活動が活発化するとのことで。。 そんな日が来ないことを願いつつ、いつか来てしまうんだろうな

北折充隆『迷惑行為はなぜなくならないのか? 「迷惑学」から見た日本社会』(2013年、光文社新書)

2021年6冊目。 パウゼ先生の企画で紹介されていて気になった一冊。タイトルがキャッチーだったので、「よくあるテキトーな新書かも」と思いつつも読み始めた(失礼)が、期待は良い意味で裏切られた。様々な切り口で「迷惑」を取り扱っており、 ・正しいこと…

西澤保彦『ぬいぐるみ警部の帰還』(2013年、創元推理文庫)

2021年5冊目。 いつもの西澤作品。 西澤ファンでなければ読む必要はないかな〜という感じ。

壇俊光『Winny 天才プログラマー金子勇との7年半』(2020年、インプレスR&D)

2021年3冊目。めちゃんこ面白かった。 修習生とか読んでみてもいいのではなかろうか。刑事弁護というよりは、金子氏の人柄に焦点があたっているので、前者を期待しすぎると肩透かしを食らうかも。とにもかくにもオススメです。

畑村洋太郎『技術の街道をゆく』(2018年、岩波新書)

2021年ようやく2冊目。 畑村版「街道をゆく」とのことだが、本家は全くの未読。 技術屋さんのエッセイという感じで、結構ハッとさせられるところも多く、楽しく読めた。

小林快次『恐竜まみれ 発掘現場は今日も命がけ』(2019年、新潮社)

2021年1冊目。恐竜の化石発掘調査の裏側的な本。 前野ウルド浩太郎の『バッタを探しにアフリカへ』的な本ではない(これも面白い)。結構、フランクだけど、熱い感じでもあり、SLAM DUNKでいうと木暮みたいな本。割とおすすめです。

アンソニー・ウェストン(古草秀子訳)『論証のルールブック[第5版]』 (2018年、ちくま学芸文庫)

2020年27冊目。 論証(この本では、「結論を支える一連の根拠や証拠を提示すること」と、定義される)の手引。 司法試験やらなんやらで求められる演繹的な論証に限らず、他人を説得するために、議論のために、結論に至る過程を説明するために、何をすればよい…

多賀秀行『一生に一度は行きたい 世界の旅先ベスト25』 (2015年、光文社新書)

2020年26冊目。フルカラーでの旅行ガイドブック。 この手の本には珍しく?旅行代金など旅行にあたっての情報も掲載。コロナ下だからこそ。

古沢和宏『痕跡本の世界 古本に残された不思議な何か』 (2015年、ちくま文庫)

2020年、25冊目。落書き、メモ等の痕跡が残された古本(=痕跡本)にまつわるエッセイ集。 古本の世界も奥が深いけれど、そのさらに奥。 なかなかディープな世界だけど、なぜか日常の謎系の推理小説のようになっている不思議。かるーくなにか読みたいときに。 …

都築政昭『黒澤明と「七人の侍」』 (2006年、朝日文庫)

2020年、24冊目。黒澤明の七人の侍制作秘話。 単なる裏話ではなく、黒澤のこだわりや映画に登場するエピソードの元ネタなど、映画同様細部にこだわった作り。良本です。

早坂進「感動する!数学」(2009年、PHP文庫)

2020年23冊目。 数学トリビア集の感じたけど、全体としてまとまりもあり、面白かった。

大山誠一郎「アリバイ崩し承ります」(2018年、実業之日本社))

2020年22冊目。ミステリー好きからは結構好評のようだが、好みには合わず…。 結局アリバイものが嫌いなのかもしれない。

法月綸太郎「キングを探せ」 (2015年、講談社文庫)

2020年、20冊目。久々に法月作品を読む。 著者が得意とするパズルミステリを長編まで昇華させたような作品で、「法月綸太郎の冒険」など短編で発揮された実力を見事長編で発揮している。ミステリが好きな方であれば読むべき一冊(今更かもしれないが‥)

大鹿靖明「ジャーナリズムの現場から 」(2014年、講談社現代新書)

2020年、19冊目。ジャーナリストへのインタビュー集兼ブックガイド。 紹介されている本は読んでみたくなったが、インタビュー自体にはあまり惹かれなかった。。あと10年早く読みたかった。

日高 敏隆「ホモ・サピエンスは反逆する」 (2020年、朝日文庫)

2020年18冊目。 1950〜70年代に著者が発表したエッセイを集めて1990年代に販売された書籍を2020年に改題、再構成して販売されることになった本書。表題作は面白かったが、正直それ以外は時代の試練に耐えれていない内容だった。著者も普遍的なものを書こうと…

NHKスペシャル取材班「人工知能の「最適解」の人間の選択」(NHK出版、2017年)

2020年17冊目。AIが身近になる中、どう付きあっていくかに焦点を当てた一冊。 印象的だったのは米国では裁判所が処分の判断にAIを使っているということ。 日本で導入したらどうなるか。裁判官の過去の事例から学習させればどうなるか。

佐藤友哉「ベッドサイド・マーダーケース」(2013年、新潮社)

2020年16冊目。荒唐無稽で、自分にはわからない作品だった。 鏡家サーガは好きなんだけど、自分が年をとったのか。

荒木飛呂彦「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」 (2011年、集英社新書)

2020年15冊目。 ジョジョの荒木飛呂彦による、ホラー映画論。ジョジョの「奇妙」な世界を作り上げる作者が、どのような目でホラー映画を見ているかがわかる一冊。 例えホラー映画をほとんど見たことがなくても楽しめるのは、その着眼点を知ること自体が満足…

レイモンドカーバー(村上春樹訳)「愛について語るときに我々の語ること」(2006年、中央公論新社)

2020年、14冊目。この作家の本は始めて読みました。短編集です。 奇妙なのになんとも言えない読後感を与える話ばかりで、不思議な魅力を感じました。 あまり、今まで読んだ本で似たような本は思いつきません。それだけ、独特のの魅力があるなのだと。他の作…

綾辻行人他「自薦 THE どんでん返し」(双葉文庫、2016年)

2020年、13冊目各作家の発表済み作品から「どんでん返し」の短編を集めたアンソロジー。 執筆陣は推理小説家ばかりだが、そこはアンソロジーということもあってか、色々な変化球を織り交ぜた内容になっている。各短編はどれも50頁前後なので、隙間時間の読書…

ジェリー・トナー他「奴隷のしつけ方」(ちくま文庫、2020年)

2020年、11冊目。古代ローマ人からみた奴隷の管理法を真面目に?紹介する本。奴隷の買い方から活用の仕方、管理の仕方から解放の仕方まで。 「奴隷を管理する方法なんて勉強しても意味ないです。」などと思うなかれ。本書は、「労働者をマネジメントするとき…

藤井青銅「教養としての「国名の正体」」(柏書房、2019年)

2020年、10冊目。国名の由来のトリビア集。 一つ一つは面白いのだけど、通読するほどの魅力もなく…。 使い勝手が難しい辞書という感じでしょうか。

ゴールデンウィークのおすすめ漫画

家にこもりきらなければならないゴールデンウィーク…。 せっかくだからオススメの漫画を紹介します。 電子版なら家でも買えますし。○プラネテス/幸村誠(全4巻) 宇宙空間に漂うゴミの回収業者を営みながら分不相応な夢を抱く主人公を中心に描かれる社会人3…

今村昌弘 「屍人荘の殺人」(東京創元社、2017年)

2020年9冊目。久しぶりにミステリ読みました。 評判も良いし、期待しながら読みましたが、期待を上回る出来で驚くばかり。設定自体は山口雅也の某作品を思い出しましたし、ミステリと他ジャンルの掛合わせという意味では西澤保彦を思い出しましたが、いろい…