インハウスな日々

ある企業内弁護士の備忘録です

趣味の読書

本間祐「超短編アンソロジー」 (ちくま文庫、2002年)

2020年8冊目。数文字(!)から、長くても数百文字の超短編小説を古今東西95編集めたアンソロジー。収録作品に短いこと以外の共通点は無いのだが、不思議と似たような読後感を持つ作品が多いことに驚く。 短さゆえに想像力を掻き立てることに重きを置いた作…

佐々木常夫『部下を定時に帰す仕事術』(WAVE出版、2013年)

2020年7冊目。東レ㈱の管理部門出身の著者が、毎日18時に帰るために実践していた仕事の方法論をまとめた著者。管理系の部門におられた方ということもあってか、法務の仕事に通じる部分も多い。 「相手が何を求めているか確認してから仕事に取り組め」「口頭…

村上春樹「約束された場所で underground2」(文春文庫、2001年)

2020年6冊目。村上春樹による、オウム真理教信者・元信者へのインタビュー集。インタビュー内容は意外なほど軽いものが多かった。一人の信者から見るとそんなものなのかも、と思う。 意外なほど普通の人が多く、でも、少し変わった人が多い。自分もそのうち…

更科功「絶滅の人類史 なぜ「私たち」が生き延びたのか」(NHK出版新書、2017年)

2020年5冊目。なぜ、ヒトは他の動物と違うのか。 なぜ、ヒトに似た動物はいないのか。 なぜ、ヒトは二足歩行を始めたのか。小学生か中学生のころに抱いき、大人になっても謎のままになっていたが、この本は一応の答えを教えてくれる。ヒトがチンパンジーと別…

米澤敬「はかりきれない世界の単位」(創元社)

2020年4冊目。日光のなかに浮遊する塵の量や、猫がひと跳びする距離…様々な単位を紹介するオシャレな本。 ふっとした息抜きや、プレゼントに。

外山滋比古「伝達の整理学」(ちくま文庫)

2020年2冊目。『思考の整理学』で知られる著者の文庫書き下ろし。思考を「伝える」という点にフォーカスした本です。「ことばは相手の気持ちや立場に合わせて使うもので、自分勝手なことを言ったり書いたりするのは、幼稚である」(本書40頁) このあたりは…

NHKスペシャル「超常現象 科学者たちの挑戦」(新潮文庫)

2020年1冊目。超常現象は存在するのかー。"超常現象とは、現代科学では説明ができていないだけであって、いつかは必ず合理的な説明がつけられる自然現象や物理現象である"(本書13頁) こう確信する科学者たちの研究を紹介する一冊。心霊現象、臨死体験、生…

NHKスペシャル「未解決事件 グリコ・森永事件 捜査員300人の証言」(新潮文庫)

1984年の江崎グリコ社長誘拐事件に端を発し、連続企業脅迫事件に発展したグリコ・森永事件。攻殻機動隊の「笑い男事件」は明らかにグリコ・森永事件をモチーフの1つにしていますね。結局犯人は逮捕されることなく、全ての事件について時効を迎えたこの事件。…

有栖川有栖「作家の犯行現場」(新潮文庫)

ミステリ作家の有栖川有栖の旅行エッセイ。 ただし、旅行先は推理小説の舞台となった現場(軍艦島、廃病院、西洋館…)で、ならでは、の内容になっている。実際に行くことはない場所に連れて行ってくれる良質のエッセイ集で、同時にブックガイドも兼ねてくれ…

村上春樹「雑文集」(新潮文庫)

村上春樹のエッセイやらスピーチやらをまとめた本。 以前読んだ「村上さんのところ」が意外と面白かったので手を出してみたが、イマイチ楽しめなかった。そもそも村上春樹ファン向けに作られている本で、僕みたいに村上春樹2冊目で読むのが間違っている。 た…

村上春樹「村上さんのところ」(新潮文庫)

村上春樹が読者の質問に答えた回答集。 かるーいエッセイのようなテイストでスラスラ読めるし、読むのが苦にならない。良い意味で息抜きに適した、スワローズファン必読の一冊。ところで、実はこれが人生初の村上春樹本になってしまったのだけど、長編も読ん…

井上章一他「世界史のミカタ」(祥伝社新書)

居酒屋で隣の席のオジサン同士の世界史談義を聞きたくなったら、本書を手にとって見ると良いのではないかと思う。確かに、西洋や東洋といった枠組みを超えて話は進むし、教科書にはできないことをやっているのもそうなのだけど、どっ散らかって好きなことを…

奇譚を売る店

読みました。 第14回「酒飲み書店員大賞」受賞作で、夜中にチビチビお酒を飲みながら読むのにピッタリの短編集(1話読んで寝ればちょうど良い長さ)。 「世にも奇妙な~」で映像化できそうな内容で、幻想小説:ミステリが8:2といった感じでしょうか。 暫く趣…