インハウスな日々

ある企業内弁護士の備忘録です

おめでとう、アーモンドアイ

アーモンドアイのラストランが終わった。

終わってみれば、無敗の三冠馬2頭を従えて、堂々の一着。有終の美を飾った。その生涯成績は14戦10勝[ 10-2-1-1 ]。唯一の馬券を外したのが有馬記念、あとは全てのレースで馬券になってみせた。

 

僕が彼女と出会ったのは2018年のシンザン記念

何を買っていたのかは覚えてないが一番人気に押されたアーモンドアイをあえて外して買っていた。アーモンドアイの出遅れ、直線での圧巻の伸び、あっという間にかわされた(であろう)僕の本命馬。

美しく、強かった。

とにかく、次のレースはこいつを本命に据えると固く誓った*1

 

その後、2018年は桜花賞優駿牝馬秋華賞を、さらにはジャパンカップを世界レコードで制した。まさに、平成の最後はアーモンドアイによって締めくくられた。

 

翌2019年にはドバイからの凱旋門賞へ向かう計画だったが体調不良からこれを変更。安田記念で3着。秋には天皇賞(秋)を制するものの*2、またも体調を崩し有馬記念で自身ワーストの9着。

 

2018年の圧倒的な雰囲気はすでにないようにも思えた(特に、有馬記念でそう感じた。)。シンザン記念の時のアーモンドアイが目に焼き付いてしまっているだけに、余計にそう感じたのかもしれない。

 

そして今年。ヴィクトリアマイル1着、安田記念2着。そして2年連続で天皇賞(秋)を制して前人未到のG1・8勝目。これだけ勝っても、なんとなく、アーモンドアイは衰えた馬だと感じていた。

そしてラストラン、ジャパンカップ。2年前、ワールドレコードで制した舞台。

 

僕は、アーモンドアイを本命にしなかった。

比較的タフな馬場になっていた今年の東京競馬場は、アーモンドアイには合わないと思った。陣営も、G1・9勝目を無理してでも取りにくるようなことはしないだろうと思った。相手は無敗の三冠馬2頭。少なくとも、このどちらかに(個人的にはデアリングタクトに)敗れるのではないかと思った。

でも、結局は感覚的なところで、アーモンドアイの去り際は、なんとなくそうなるのではないか…G1・9勝目をあげてはなばなしく去るというよりは、衰えと…いくばくかの意地を見せて去っていくのではないかとと感じていた。

 

しかし、アーモンドアイは勝った。最後はなんの危なげもなく、これで引退する馬とは思えない走りを見せて。久しぶりにシンザン記念で感じた感動が蘇ってきた。

美しくて、強い。

しかし、もうこの馬を本命に据えることはできないのだ。

 

 

ありがとう、アーモンドアイ。

 

 

 

 

*1:実際に2019年有馬記念で敗れるまで、本命に据え続けた。

*2:G1・3着と天皇賞制覇をこう表現させるところがこの馬の凄さだと思う。